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by orbsmith
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読むまでもなく。考えよう

今日の新聞に載っていた本の広告。男性向けの恋愛術の本。
内容は「女性に好かれる男性像を5つのタイプに分け、その話し方から自己演出法まで徹底的に解説!」とのこと。
その5つのタイプとは

1.母性本能
2・頼りがい
3.知的
4.やさしい
5.危険な匂い

そしてそれぞれの詳細が書いてあるが、




TYPE1.母性本能
・まずは男らしくという固定観念を捨てよ
・下手に出て、教えを請え
・一本筋の通ったわがままを言え
・思いっきり感情移入して、感受性を養え
・浮世離れした文学・芸術に親しめ
・度を越さない程度に、けなげさを見せろ
・デートは映画が最適、一緒に涙を流せ
・一か八か、ケンカをしかけてあやまれ

TYPE2.頼りがい
・実際はどうあれ、人格者をめざせ
・感情を表に出さず、いつも笑顔でいる訓練をせよ
・楽しみながら、手軽に教養をつけよ
・自分の欠点を隠さず、見栄をはるな
・気軽に誘って二人きりになったら、ほめまくれ
・本音を引き出して、相談にのれ
・とりあえずは安心な友人として付き合え
・女のために犠牲になれ

TYPE3.知的
・手軽に役立つネタ本を見つけろ
・知的に見えるポーズを練習しておけ
・投書欄を有効に活用して、批判力を養え
・自分なりの口癖をつくれ
・言うことを前もって決めておけ
・最後の一言に知性を示せ
・ごくまれに弱音を吐け
・比較的高価な贈り物で印象づけよ

TYPE4.やさしい
・心にもないお世辞を連発しろ
・秘書役になって、面倒を引き受けろ
・絶えず、演技していることを自覚せよ
・ばかばかしいと思っても、女性週刊誌を読め
・アンテナを広げて、町をうろつけ
・セクシーな部分をほめろ
・ライバルの女の悪口で近づけ
・芝居がかって、思いのたけをぶちまけろ

TYPE5.危険な匂い
・現実味のある架空の過去をでっちあげろ
・鏡で表情の研究をしながら、凄みの練習をしろ
・想像でたくましくして、自己暗示をかけろ
・きれいごとの良識派を憎み、ひねくれよ
・物事の裏表を知っていることをアピールしろ
・言葉を濁して、もったいぶれ
・嫌われてもいいから、挑発せよ
・裏の世界にも少しは出入りしろ

以上、すべて広告に載っていたものを書き写しました(あー疲れた)。
写しながら、ホントに馬鹿馬鹿しくなり、こんな本を買う奴が絶対いる(どんな本でも1冊も売れないということはありえない)というのが同じ男として情けなく感じました。
マニュアル本を必要としている人種がいまだにいることもそうですが、マニュアルに頼り物事について考えない人種がいることのほうが絶望的です。

恋愛は、自分がどうありたいのか(他人からどう見られたいのか)考えそのためにどうすればいいのか、相手に対しては対象の異性のことを考え、自分との関係性をどうしたいのかを考えるのが、面白い(楽しい)ところだと思います。
例えば、この本の一番初めのヒント「まずは男らしくという固定観念を捨てよ」にしたって、「男らしく」あることはどういうことなのかを考えたり、自分の中にどういう固定観念があり、その「固定観念を捨て」ることが本当に必要なのかを考えるところから始めないと、自分の核になるものが見つけられるとは思いません。

要は考えることなのです。考えることで自分のことが分かったり、相手のことが分かったりして、それが相手に対する思いに気づいたりするのだと思います。
でも考えることは結構しんどかったりする。楽をしたい。だからマニュアル本を読む。
まあ人の生き方は自由ですから、考えないで生きるのもありでしょう。
でも、今まで書いたヒントについて考えるだけでも充分楽しかったりします。
だから僕は具体的に解説していただかなくても結構です。
そういう意味ではこの広告は、この本を読まないでも役に立つ広告かもしれません(皮肉たっぷり)。
そして口が裂けてもこの本の書名は絶対に紹介はしません。
by orbsmith | 2005-04-29 20:46 | 雑感